Strangers From The Universe/Thinking Fellers Union Local 282
サンフランシスコで86年に結成されたインディ・ロックバンドの5thアルバム。94年にMatador Recordsからリリースされている。
トラックリスト
1. "My Pal the Tortoise" 2:47
2. "Socket" 4:23
3. "Bomber Pilot WWII" 1:14
4. "Hundreds of Years" 4:29
5. "Guillotine" 5:13
6. "Uranium" 1:14
7. "February" 3:09
8. "Pull My Pants Up Tight" 0:59
9. "Cup of Dreams" 6:40
10. "The Oxenmaster" 1:49
11. "The Operation" 5:24
12. "The Piston and the Shaft" 5:11
13. "Communication" 0:24
14. "Noble Experiment" 3:11
僕は最近知ったバンドなのだが、活動休止後の現在も一部でカルト的な人気を誇っているらしい。Spotifyでヘンテコな音楽を聴いているとアルゴリズムの力でこういうヘンテコなアルバムばかりオススメされるようになるのは良いのか悪いのかわからないが、個人的には今作は超大当たりで、彼らの各アルバムを絶賛リピート中の今日この頃です。
その音は、相当にユニークで、自分ごときではなんとも形容しがたいのだが、基本的には各楽器のアンサンブルが肝となるジャム・バンドだと思う。プレイヤーはリズム隊含めそれぞれかなりの技巧を持っていると思われるのだが、曲のユニークさが勝ってあまりテクニック自体が印象に残るという感じがない(もちろんそれはプラスポイント)。曲の展開もバンジョーやマンドリンなども含めた楽器の鳴らし方も、エクスペリメンタルロックと呼ばれるようにかなり実験的。実験的なバンドは数多あるけど、そういうバンド特有のとっつきにくさはほとんど感じず、おそらく変則チューニングを多用していると思われるギターのコード感は奇妙だが心地よく、随所でメロディアスでもあり、ひねくれポップ的なセンスを炸裂させている。聴いていると不安になるようなところと、安心するようなところが混在していて、そういう点がカルトバンドたる所以なのかしらん。